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10/29 大量の陳情書作戦について

陳情書の「採択」を実現させるために動いています。

今日は、維新の会以外の全会派5人の大阪市議と面談してきました。
明日は維新の議員と面談予定です。

私は、議会の決議によって大阪市に圧力をかけるためには、「採択」が必須だと思うことから、「採択」が実現可能な陳情書を作成し、他の陳情書に埋もれてしまわないようにするため、そして直接に訴えて議員の心を動かすために、議員回りをしています。
一人の陳情ではインパクトが少ないので、署名を合わせて提出することにしました。

しかし、私の呼び掛けに批判的な意見もいただきました。
その私の行動と呼び掛けによって、提出される陳情書が減ること心配されたのだと思います。

①1通の陳情に署名を連ねても、大阪市ではただの1通と同じ扱いだから、それよりも多くの人がそれぞれの言葉で多くの陳情を出したほうがよい
②採択されなかったときの保険として陳情はたくさん出したほうがよい
③継続審議で試験焼却を引き延ばす必要がある

などのご意見を、直接いただいたりMLで拝見しますが、私はこれらの意見に同意できません。

①について、これは事務局の手続き上のこと言っているに過ぎません。大阪に限らず、全国どこでも事務局の処理としては、署名があってもなくても同じ1通の陳情書として取り扱います。しかし、議員が受ける印象は同じはずがありません。
署名の数より陳情書の数のほうが重要だという意見は、何を根拠にしているのか私には分かりません。
受け取り方や印象は、議員それぞれで違います。署名数より陳情書数のほうが重要だということは決まったことではないはずです。

最近は、陳情書の数が多い事について、議員や職員には必ず聞くようにしています。
多くの議員が、迷惑に思っているようです。「暴力的だ」という方もいますし、「嫌がらせのようだ」という意見も聞きました。
数多く出すことの効果については、示し合わせた陳情作戦ということを知られているだけに、「効果はない」「かえって逆効果」という意見が多いです。

それに、たくさん出せば出すほど読まれません。実際に、陳情とは本来は全議員(86人)に配られるものですが、瓦礫関係は多すぎるため、各会派に2部と民生保険委員のみにしか配られていません。民生保健委員でも、まじめな議員しかまともには読んでいません。
たとえ民生保健委員が読んだとしても、団会議にて大量の陳情の中身について一つ一つ他の議員に説明することは時間的に不可能です。
採択か不採択か継続審議かは、民生保健委員が決めるのではなく、団会議で決めます。その団会議で説明できないものが「採択」されるはずはなく、無難に「継続審議」という結果になります。
だからほとんどが、まとめて「継続審議」扱いです。審査しなくても継続審議にしとけば「それが一番無難」という感じです。
本来は、こんなことはあってはいけないのでしょうが、これが現実です。

それに、同じような内容のものが多過ぎると、採択されるものまでが採択されなくなります。
たとえば、私の陳情が附帯決議と同様のものだから「採択しよう」という意見が団会議で出たとしても、私の陳情と同じような内容の他の数多くの陳情についての扱いが問題になります。「これを採択して他のものを採択しないことについて、どのように説明するのか」と、そんな意見がでれば、「それでは無難に全部継続審議で」となるだろうと議員から聞きました。

それから「不採択」でなく「継続審議」ならいいかと言えばそうでなく、継続審議になった陳情は、基本的には年度末の3月に再度採決されるまで棚上げです。
ということは、11月の試験焼却も2月の本焼却にも影響を与えることはできません。だから③について、「継続審議」で試験焼却を引き延ばすことはできません。

②の採択されなかったときの保険という意見も、私には意味が分かりません。採択されなかったら、それで議会への期待は、その時点では終わりになります。大量の継続審議になった陳情書が保険にはなり得ません。
議会は多数決の世界です。採択されず決議にならなかったら、大阪市に圧力はかけられません。橋下は自分にとって不都合な市民の声は無視します。しかし、議会の決議は尊重します。だからこそ「採決」が重要なのですが、決議にならなかった陳情は、橋下にとっては何の脅威でもないはずです。軽く無視されます。

だから私は今回、「採択」してもらえる陳情にこだわりました。現状の議会に期待できることは、附帯決議を守らすことで瓦礫焼却の危険性を明らかにさせることだけではないかと感じています。
公明党は、いまのところはラボ実験に批判的ですが、しかしどこまで橋下市長と闘ってくれるか分かりません。そのことから公明党に本気になってもらうためにも、そしてラボ実験の内容を市民が認めていないことを議会に届けて、それを大阪市に届けさせるためにも、採択される可能性のある陳情が必要だと思いました。
これまで多くの陳情が提出されましたが、議会に採択された陳情はありません。なので、これまでと同じことをしても、現状を見ると100%採択はないと思います。

かろうじて可能性があるのは、公明党が議会提出した附帯決議と同じ内容を採択させることだと思ったので、そこに懸けることにしました。
しかしそれも、現状はかなり厳しいです。


陳情は市民に与えられた権利ですから、多く出したい方は出せばいいし、議員を困らせたいから出すというのも、それは一つの考えとしてありだと思います。
多く出せば試験焼却や本格受け入れを阻止できると思っている方の意見も、それは私が批判することでなく、私と違う意見として受けとめています。

しかし、陳情書に関わることが初めてだという方や、自分で判断できないという方の立場で考えたとき、多く出せば出すほど効果があると思っている方の意見だけで判断されるのは、その方のためにはならないと思ったため、批判覚悟で投稿することにしました。
私の意見が絶対に正しいとは言いませんが、こういう意見があることも、経験の少ない人や、議員の本音を聞く機会がない方には、知らせる必要があるのではないかと思いました。

一度や二度は大量の陳情作戦もいいのかもしれませんが、しかし、もうこれ以上はやり過ぎだと思います。多く出しても「採択」される可能性はほぼありません。逆効果だという声も議員の中で多くあります。
だからといって陳情が減ってしまうと、市民の関心が減ったと思われてしまう危険性があります。だからこそ、署名は必要だと思いますし、陳情より署名のほうが数多く集められるだろうし、多過ぎても誰も困りません。

それらのことから、同じ内容の陳情は一つにして、それに署名を集めるほうが、私はいいと思います。この意見は、私が意見を聞いたすべて議員や職員も同じでした。
しかし、それをしたからといって、現状の市議会を見ると、採択させることは大変困難ですが、大量の陳情書を出すことにあるマイナス面はないと思います。

そして、署名をされた多くの市民が、その陳情を持って議員回りをすることが重要だと思います。時には大勢で面談するのも効果があると思います。
そのような活動の積み重ねで、議員の心が動き、採択の道が開けるのかもしれません。

私は、議員の会議に参加することになりました。「その松下さんの熱い想いを語って欲しい」と言ってもらえました。そのことで結果が良くなるかどうかは分かりませんが、これは議員面談をしなければ実現しなかったことです。だからこそ面談は重要だし、議員に協力してもらうには、議員の立場になって考えることは必須だと思います。

もう時間がないのですが、署名は11/8まで提出できるので、公開討論会を求める陳情など重要なものは、大量に出さずに一つの陳情して、それに賛同署名を合わせることを、私はお勧めします。
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10/27 大阪市会への陳情書の賛同署名のお願い

大阪市会に提出する陳情書を、本日完成させました。

これまでのように多くの陳情が大阪市会に提出されることは、それはそれで意味のあることですが、あまりにも量が多いと、議員はおそらく全部は読めないだろうし、真剣に審査されることもなく、そのほとんどが「継続審議」になってしまいます。

前回の大阪市会には、私は陳情を30件提出しましたが、その全てが「継続審議」で棚上げされています。
議会で議決された附帯決議の内容をそのまま書き写しただけのシンプルな陳情さえ、「継続審議」になっていました。

「継続審議」となった陳情は、年度末の3月まで採決されません。
そして、その3月の採決で再び「継続審議」になれば、それから1年後の3月まで採決がされることはなく、棚上げ状態が続きます。
緊急な要求の陳情がこれでは、「不採択」にされたと同じようなものです。

私たちの要求を、議会の意思として大阪市に要請するには、私たちの要求である陳情が議会で「採択」される必要がどうしてもあります。
採択してもらうためには、維新の会に反対された場合には、その他のすべての会派に「採択」してもらう必要があるため、やはり公明党の態度が重要になってきます。

そのことから、今回は公明党が「採択」してくれる内容にすることを一番の目的にして作成しました。

本日、昨夜に作成した陳情書を公明党議員に確認していただいたところ、「これでたぶん大丈夫だろう」と言われました。
しかし、「たぶん」では困るので、【陳情項目】を、より採択してもらえるように、附帯決議とほぼ同じ内容に訂正しました。

陳情の中身が、公明党が議会提出した附帯決議と同じ内容であれば、公明党に負担をかけることなく、「採択」してもらえると思ったからです。

陳情書
http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1026osakatinjou4.pdf

別途添付資料
https://docs.google.com/file/d/0B_dm-jV6JQEtQXNlM2RQTlBFRE0/edit

附帯決議(案)
http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1027futaiketugi.pdf

すでに議会で議決された附帯決議を、わざわざ陳情でそのまま採択させることに意味を感じない方もあると思います。
しかし、ラボ実験が行われる前の議決と、行われた後の議決とでは、その意味は違ってきます。

あんなインチキなラボ実験は認められないから、しっかりと市民の納得がいく検証実験をやるように求めるのが、今回の大阪市会での私たちの目的の一つであり、その内容が議員の賛同を得られるものであれば、議員は私たちと一丸となって、大阪市と闘ってくれることが可能になります。

さらに、陳情項目は附帯決議の内容そのままですが、陳情趣旨には、ラボ実験について的確に批判している樗木さんの資料を添付しているため、実験内容の問題点を議員や大阪市に周知させることが可能になります。このことは、今後の実験を批判していくためには、とても重要なことだと思っています。


署名用紙を作成しました。
http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1027syomeiyoushi1.pdf

11月8日が提出締切です。
多くの賛同者があることで、陳情の影響力は増すと思います。

ご賛同いただける方には、ぜひとも署名のご協力をお願いいたします。

10/26 採択が可能な陳情書

10/31までに提出する予定の陳情書が、大阪市会で「採択」してもらえるために動いています。

環境省の「放射能濃度等測定方法ガイドライン」で示された「JIS Z 8808」は、ダスト(煤塵)を捕捉する規格であって、ガス状のもの(霧・気体)は捕捉できません。
このような規格で測定しているので、全国の焼却炉からでる排ガス中の放射性物質はどこもNDになっています。
よって、このまま「JIS Z 8808」で試験焼却されてしまえば、結果は「ND」となり、震災がれき焼却の安全性に問題がないことになってしまいます。

だからこそ10/11に行われたラボ実験で、この「JIS Z 8808」の問題点を明らかにさせる必要があったわけです。
しかし、大阪市立環境科学研究所の実験は、これまでに多くの学者や専門家から指摘されているように、「安全」という結果ありきのインチキ実験でした。
私たちは、ここで彼らのイカサマを暴かなければ、試験焼却まで一気に進んでしまう可能性が高まります。

どうすれば試験焼却前に、排ガス中に放射性物質が漏れ出ていることを証明させることができるのか、ここがポイントだと思います。

しかし、元エンジニアの知人は「実験室で行う実験だけでは、実際の焼却施設内における物理現象をいかに詳細に検討して模擬しても、当然予測される結果しか得られない。実際にその通りの物理現象が生じているかどうかということの確認を、どのようにして行うのかという新たな課題が発生するだけで、結論はいつまで経っても得られない。最適な方法は、災害廃棄物を既に焼却している東北の焼却施設で、ガス状の放射性セシウムを確実に捕捉できる試料採取系を使用し、検証実験を行うことである。その検証試験で使用する試料採取系が、放射性セシウムを捕捉できる見込みがあるかの確認については、実験室での予備試験を行えばよい」と言います。

大阪市が今後のラボ実験の追試を行ったとしても、「危険」という結果が出るやり方で測定するはずはないと思うことから、彼らの実験を批判して追試させるだけではなく、こちらから正しい測定方法を提案する必要性があると思ったことから、元エンジニアの知人に無理を言って提案書の作成をお願いしました。
知人は、快く引き受けてくださり、30ページもの大作を作成してくださいました。
その提案書がこれです ⇒ http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1024teiannsyo.pdf
※提案書の添付資料 ⇒ http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1105teiannsyotenpu.pdf

ご確認いただければ分かると思いますが、この提案が実現されたら、大阪のみならず全国での放射能汚染物の焼却を止めることが可能になる、きわめて重要な内容のものです。

さっそく大阪市会に提出するため、陳情書を作成しました。
それがこれです ⇒ http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1025osakatinjou1.pdf

私はこれまでに、環境局や環境科学研究所にも出向き、学者や専門家の意見に基づいて抗議してきましたが、やはり一市民の意見など、聞いてはくれますが、大した影響を及ぼすことができないことを痛感しました。

マスメディアが真実を報道してくれない現状では、やはり議会(議員)に動いてもらうしか、市長に影響を与えることは難しいのだと思います。特に少数の反対市民の意見など無視する橋下市長だからこそ、議会に頼るしか手がないのではないかと思います。

そのことから、陳情が「継続審議」で棚上げされないために、事前の会派回りによって、「採択」の確約をもらうことが重要だと思います。
どんなに内容のよい陳情であっても、「採択」されて議会で議決されなければ、橋下市長を動かすことは難しいのでないでしょうか。
市議会事務局の方からも、そのようなアドバイスをいただきました。

公明党さえ「採択」してくれたら、維新以外の会派からも「採択」の確約がもらえると思うことから、昨日に公明党議員に会って陳情を確認してもらいました。
詳細は省きますが、上の私の陳情では採択はできないと言われました。
大阪市会が岩手の焼却炉で試験することを議決しても、岩手に拒否されたら実現されないからです。
採択してもらえる条件を聞き、作り直したのがこれです↓
http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1026osakatinjou.pdf

↑これでは、せっかくの元エンジニアの提案が生かされませんが、それでも大阪市会での「採択」を優先に考えると、仕方がないと思います。しかし、最初の陳情も、この提案を周知させるために提出はしたいと思います。
そしてこの元エンジニアの提案は、岩手や宮城や福島や東京や静岡や北九州の市民に紹介し、地元の議会で陳情や請願にして「採択」を目指せば、実現する可能はあると思うことから、そちらの方の動きも合わせて行っていきます。

採択をもらうために作り直した陳情は、焼却を止めさせる決定打になるような中身ではないですが、それでも「採択」される陳情がなく、これまでと同じようにまとめて「継続審議」されるよりは何倍もマシです。

陳情に「採択」の確約がもらえたら、署名を募りますので、その際には署名のご協力を皆さんにお願いいたします。

署名の提出は、民生保健委員会(11/9)の前日まで可能です。

10/18(2) ラボ実験について大阪市に質問状

ラボ実験は、予想通りのイカサマでした。
なのに大阪市は、この装置でセシウムの濃度はほぼ正確に測定できると発表しました。

橋下市長も会見で、「今後はしない」と断言しました。

市民をバカにしていると思います。とても腹立たしいです。
多くの市民で大阪市に抗議する必要があると思います。

大阪市には「市民の声」というものがあります。
http://www.city.osaka.lg.jp/ ← 大阪市のTOPページ。
左端のカテゴリの下から2番目にある「ご意見ご要望(市民の声)」から入れます。

こちらから送信された市民の質問には、2週間以内に大阪市が回答しなければならないことになっています。
大阪市のHP上に公開されることも(10/1)から決まりました。

抗議は送るだけではなく、回答をもらう事が重要だと考えると、このシステムは利用する価値があると思います。
皆さんでラボ実験に対する質問を送りつけ、2週間以内の回答を権利として求めてください。

以下は私が送った質問です。内容は、専門家の先生方のコメントを貼り付けただけ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大阪市環境局施設部施設管理課災害廃棄物広域処理グループ 様


10月11日に大阪市立環境科学研究所で行われた「排ガス中の放射性セシウムの測定試験」の結果について(配布資料と中継を見て)質問します。

1. 放射性セシウムは反応性に富む元素なので、屋外では①焼却炉(850℃)中で分解してセシウム単体を放出する酸化セシウム、炭酸セシウム、②焼却炉中でも分解しない塩化セシウムなどの化合物の形態で存在していると考えられる。

実際の焼却施設では焼却炉を出た排ガスは200℃まで冷却された後バグフィルターでダストが取り除かれて煙突から排出される。酸化セシウム、炭酸セシウムであれば、200℃はセシウムの沸点671℃、融点28℃の間の温度であるので、放出されたセシウムはミスト=霧状(複数個のセシウム分子が結び付いた状態)、またはガス状(融点と沸点の間の温度でも蒸気圧があるので、一部は揮発している)で排ガス中に存在することが考えられる。この場合、霧状またはガス状のセシウムは、空気と共にバグフィルターおよび環境省の放射能濃度等測定方法ガイドラインで示された試料採取系(円筒ろ紙+ガス吸収びん)を通り抜けてしまう。

一方、今回の実験では、塩化セシウムは沸点1295℃、融点645℃なので、200℃まで冷却されれば、確実に固体になる。その結果、多くの塩化セシウムは円筒ろ紙で捕捉され、円筒ろ紙を通り抜ける微小のものがあっても、固体の塩化セシウムは重力の作用によりガス吸収びん内で蒸留水中に捕捉される。

以上述べたように、実際の焼却施設では、セシウムの化合物の種類によっては、バグフィルターおよび環境省の放射能濃度等測定方法ガイドラインで示された試料採取系を放射性セシウムが通り抜けてしまうのに対し、今回の実験では試料採取系に吸引されたセシウムはすべて捕捉されるという結果しか得られないという重大な問題点がある。

さらに、震災がれきの焼却が予定されている大阪市の舞洲工場のパンフレットによると、燃焼ガスは約850℃から950℃と記載されており(図1参照)、塩化セシウムであれば液化はしても気化はほとんどしない(蒸気圧があるので、一部気化する)。この点でも塩化セシウムを実験における試薬として用いることは不適切である。

以上の問題点があるにもかかわらず、それでも塩化セシウムのみを使用した理由を、明確に回答願いたい。

2. この実験には放射性セシウム134や137ではなく、放射性物質ではない安定性セシウムが使用された。このため、放射線を出さないので、実際の焼却施設において試料採取系が捕捉する微量の放射性物質を測定する時に用いられるゲルマニウム半導体検出器は使用されず、検出感度が悪いイオンクロマトグラフ分析法で実験が行われた。検出感度が悪いイオンクロマトグラフ分析法でセシウムを検出するために実際の焼却施設で試料採取系に吸引される排ガスに含まれる放射性セシウムよりもずっと多量のセシウムが実験に使用された(配布資料P5に「10桁程度はるかに高い濃度レベルでの実験条件である」と記載)。

従って、この実験は実際における排ガス中の放射性物質の測定と等価性がないことになり、排ガス中の放射性物質の試料採取系に対する検証試験にはならない。

ごく微量(化学分析が不可能なレベル「放射化学の領域」)の物質は、化学分析ができるレベルの量の物質と異なる挙動を示すという事実があるにもかかわらず、実際における排ガス中の放射性物質の測定とこの実験との間に等価性があるかのように結論づけた理由と科学的根拠を示されたい。

3. 今回の実験については、塩化セシウムの融点は645℃であり、200℃まで冷却されれば固体化するのでほとんど円筒ろ紙で捕捉されると予想していたので、予想通りの結果と言える。

(参考)大阪市の実験配布資料「放射性物質の測定方法 に関する確認について」のまとめに記載された文章「国ガイドラインで示された排ガス採取装置での捕集実験において、セシウムは円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された。」

しかし、驚いたことがある。それは環状電気炉内の試験容器(800℃)内に器に入れた塩化セシウム(試薬)を挿入した後、試験容器内で器と塩化セシウム(試薬)の温度が800℃に達する時間を取らずに直ちに吸引を始めたことである。しかも、試験装置内に吸引される空気は800℃に管理された空気ではなく、実験室内の空気(25℃程度と思われる)である。

試験容器、器、塩化セシウムは物理的に接しているため、熱が伝わりやすいので、塩化セシウムの温度は、試験容器の温度800℃まで達しないとしても融点645℃を越える温度まで達して、塩化セシウムは気化しているものがあるのだろうが、温度管理上問題がある。

また、気化した塩化セシウムは器から離れるので、吸引された実験室内の空気(15L/分=250mL/秒の流量である)によって冷却され、すぐに固体化すると考えられる。ろ紙の部分に温度を200℃に保つためにヒータが取り付けられているが、25℃程度の実験室内の空気が絶えず流入しているのであるから、気化した塩化セシウムを200℃に保つ効果はない。実験と呼ぶには、あまりにも温度管理ができていない。

以上の問題点あるにもかかわらず、実際における排ガス中の放射性物質の測定とこの実験との間に等価性があるかのように結論づけた理由と科学的根拠を示されたい。

4.今後、実際の焼却炉内では分解してセシウム単体を放出するようなセシウム化合物(例:炭酸セシウム)で同様な実験を行ったとしても、同じ試験装置であれば、セシウムは固体化して円筒ろ紙で捕捉される、あるいは円筒ろ紙を抜けるガス状、霧状のものがあっても固体化する温度近くまで冷却されているので、吸収びんで捕捉されるという結果になってしまうと考えられる。

その点を、今後はどのように改善するのか、科学的な根拠とその内容を示されたい。

5.塩化セシウム試薬について、市販品ならメーカー名、塩素とセシウムの配合割合、使用した量を示されたい。

6.配布資料に実験手順が書かれていない。たとえばセシウムを加熱する「ガス化装置」で、いきなり800℃になったかのような表現をしているが、目的温度にいたるまでの時間と沸点の関係が書かれていない。それらを示されたい。

7.配布資料P8の表1によると、実験番号1~4で異なった濃度(吸引ガス量)を設定した理由は示されたい。

8.配布資料P8の表1にある、揮散セシウム量とは何か。

9.配布資料P8の表1によると、揮散セシウム量と円筒ろ紙捕集セシウム量とに差があるが、この差は何なのか。
(例えば、実験番号1では、揮散セシウム量209.2㎎に対し、円筒ろ紙捕集セシウム量は198.7㎎とあるが、その差10.5㎎はどこに行ったのか)

10.配布資料P5では「焼却施設の排ガス中におけるセシウムは、ほとんどが塩化セシウムで存在しているといわれている」とあるが、その根拠となるデータや論文などを示されたい。

11.市町村の廃棄物処理施設で焼却した場合、セシウムは何%が塩化セシウムのなるのか、またガス化するセシウムは何%あるのか、科学的検証を示されたい。

12.配布資料の文章作成者(責任者)の所属や氏名が記載されていないので示されたい。


以上、「市民の声」として質問いたします。
早急なご回答を、よろしくお願い申し上げます。

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10/18 ガス状セシウムが環境中に揮散した可能性

当ブログの「10/16 ラボ実験後の専門家のコメント」では、「ガス状セシウムが環境中に揮散した」可能性について記載しましたが、知人の元エンジニアからは、それとは違う意見をいただきましたので紹介します。

後に、大阪市立環境科学研究所に「揮散した可能性について」質問した方からのtwittr情報では、その回答は以下の元エンジニアと同じものでした。

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「ガス状セシウムが環境中に揮散した。」という可能性は少ないと思います。

この点は次のようになっているはずです。

即ち、「疑問点説明文・改定3」の3章で述べたように気化した塩化セシウムは、25℃程度の空気で冷却されてすぐに固体になります。その1部は、重力の作用により降下して
環状電気炉に包まれた実験容器内や円筒ろ紙に至る経路のガラス製配管に留まっています。

公開されたビデオを見ても、実験容器内やガラス製配管内を洗浄して塩化セシウムを集めていませんでしたし、測定精度を高めるためは、実験容器内やガラス製配管内を洗浄して塩化セシウムを集める必要があるといった説明もありませんでした。

今後の実験については、ラボ実験は基本的には実施すべきではない(時間の無駄)と考えます。頭で考えた条件をきちんと作り出して実験しても、その場合はそうだよねという結果(当然予測される結果)しか得られません。
実際の場合にどのようになるのかがいつまでたってもわからないし、結論が得られません。

既に東北、関東の方では放射性物質を含む廃棄物を焼却しているのですから、そこの焼却施設でもし、排ガス中にガス状、霧状の放射性セシウムが存在する場合には確実に捕捉できる採取系で検証試験(実験)を実施すべきだと考えます。
これは個人では実現できませんが、大阪市という立場で焼却施設をもっている自治体にお願いすれば可能ではないでしょうか。

飛灰の放射性物質濃度が高い(従って排ガス中の放射性物質濃度も高い)焼却施設を複数(できれば10施設程度)選定して実施するのが良いと考えます。
排ガス中の放射性物質濃度が低い場合、限られた試験時間(1日ないし2日)でゲルマニウム半導体検出器で検出可能な量を捕捉しようとすると、採取系をたくさん並列にならべることが必要となり、検証試験の実施を困難なものとしてしまうからです。


10/16 ラボ実験後の専門家のコメント

調査報道ジャーナリストの山本節子さんのブログにラボ実験についての記事がありました。
ご本人に許可をいただきましたので、以下に転載します。

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山本節子氏ブログ 「WONDERFUL WORLD」
http://wonderful-ww.jugem.jp/

大阪市の排ガス実験でセシウムの一部が行方不明(10/13)

大阪市は10月11日、がれき試験焼却に先立って、排ガス中の放射性セシウムの測定試験を行ないました。これは市議会の要求(予算通過に伴う付帯決議)の一つに答えたものですが、やったことは「環境省のガイドライン通りにやったら、ちゃんと測定できたよ」というアピールのみ。

[2012年10月11日] 東日本大震災により生じた廃棄物の広域処理に関わり放射性物質の測定方法に関する実験を行いました
東日本大震災により生じた廃棄物の広域処理に関わり、ごみ焼却工場から排出される排ガス中の放射性物質濃度の測定については、環境省から『放射能濃度等測定方法ガイドライン』等が示されています。大阪市は、このガイドライン等による排ガス採取のサンプリング方法において、特にガス状のセシウムの挙動がどのようになっているのか、実際の測定方法と同様の実験装置を用いて確認を行いました。
1.開催日時・場所:平成24年10月11日(木)大阪市立環境科学研究所2.内容
実験の様子をUSTREAMでライブ配信しました(外部サイトにリンクします)
配布資料 (pdf, 696.44KB)
http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000187721.html

上の配布資料を見た上での私の疑問ですが:
1 塩化セシウム試薬について記してない(市販品ならメーカー、塩素とセシウムの配合割合、使用した量等)→→ここをはっきりさせず、「全部取れた・・・」なんて言うな。
2 実験手順が書いてない→→例えば、セシウムを加熱する「ガス化装置」で、いきなり800℃になったかのような表現。目的温度にいたるまでの時間と沸点の関係を書いておかないと。
3 実験番号1-4で異なった濃度を設定した理由は何か?
4 揮散セシウムとは何か?
5 それとろ紙で捕集したセシウムとの差は何なのか?

などなど。具体的に言うと、実験番号1の結果では揮散セシウム量209.2mgに対し、円筒ろ紙捕集セシウム量(固体、「粒子状」)は198.7mgだから、その差10.5mgはどこに行ったの?という話です。気体のセシウム量(吸収びん捕集分、気体状)はNDだから(0.01mg以下)、それを勘案しても、一部が環境中に逃げ出したのは明らか。

環境研はその後、濃度を変えて実験していますが、実験2で行方不明になったセシウムは1より多くなったため、実験3以後は濃度をうんと低くしていますが、それでも一部は行方不明。実際の焼却炉では、その量はもっともっと増えるでしょう。したがって、まとめの「国ガイドランで示された排ガス採取装置での捕集実験において、セシウムは円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された」には、「同装置では気体状のセシウムは捕捉できなかった」とのただし書きが必要です。さあどうする? これでは試験焼却なんて危なくてできないよ。2012.10.13

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

畑明郎先生(日本環境学会顧問・元大阪市立大学大学院教授)からも、以下のコメントいただきました。

■大阪市の「放射性物質の測定方法に関する確認について」の報告に対する感想

1.「焼却施設の排ガス中セシウムは、ほとんどが塩化セシウムで存在していると言われている」とするが、その根拠となるデータや論文が示されていない。

2. 実験の配布資料の表1のデータを見ると、揮散したセシウム量より円筒ろ紙捕集セシウム量は、5~10%減少しており、ガス状セシウムが揮散した可能性がある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

河野益近先生(京都大学大学院工学研究科)からもコメントをいただきました。

とても驚いたことは、この実験が炉内での状況を再現していると信じる人がいることです。
実験をするには目的があるはずです。その目的が震災がれきを焼却炉で燃やした際に含まれる放射性物質が環境に漏れ出さないかを調べることであれば、震災がれきと焼却炉を再現できるような実験方法を考える必要があります。瓦礫焼却の手続き上、実験をやりましたという事実だけがその目的であればどんな実験でも良いのでしょうが・・・。

疑問点
①震災がれきに含まれるセシウム化合物が塩化セシウムであるとした理由がよくわかりません。実測されているのであれば問題はないのですが、実測されたかどうか私の手元には資料がありません。震災がれきに含まれるセシウム化合物の大部分が塩化セシウムでなければ、実験結果を震災がれきの焼却に適応することはできません。

②試験装置内の温度分布が炉内の温度分布を再現しているのか(どのように温度を測定しているのか、何箇所温度を測定しているのか、連続して温度変化をチェックしているのか・・・・)。

コメント後に感想をまとめてくださいました。⇓
http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1015kouno.pdf

10/15 京都大学大学院工学研究科・河野益近先生・実験後のコメント

京都大学大学院工学研究科・河野益近先生に、ラボ実験について、実験前に続いて今日は実験後のコメントをいただきましたので紹介します。


大阪市の「放射性物質の測定方法に関する確認について」の報告に対する感想⇒<PDFファイル>
                                             2012/10/15
                                       京都大学大学院工学研究科
                                              河野 益近
大阪市の「放射性物質の測定方法に関する確認について」(平成24年10月11日)と題する報告に対して、私的ではありますが感想を述べさせていただきます。震災がれきに含まれる放射性セシウムの化学形態が確認されていない状況下での実験であるので、実験そのものは震災がれき焼却に適応できないことは既にコメントで述べている通りです。

①この文書が大阪市の公文書であるのかどうかよくわかりません。
公文書であれば、文書作成者(責任者)の所属(氏名)が記載されているはずですが、それがありません。文書のタイトル「放射性物質の測定方法に関する確認について」と日付(平成24年10月11日)があるのみです。文書の内容に関する責任の所在が明確ではありません。
以下に述べるように、目的とまとめの整合性が取れていないので、文書としては間違った記述をしています。公文書として扱うならば訂正する必要があると思います。

②報告書の目的とまとめの整合性がとれていません。
報告書で実験の目的が「国によって示された排ガスの採取方法において、セシウムが捕集できずに抜け出ていないかを確認するため、塩化セシウムを使っての捕集実験を行う。」となっていますが、まとめで「国ガイドラインで示された排ガス採取装置での捕集実験において、セシウムは円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された。」となっています。
疑問点は塩化セシウムを使用して実験であるのに一般的なセシウム元素が「円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された。」となっていることです。もしこの実験をもとにまとめをするのであれば「国ガイドラインで示された排ガス採取装置での捕集実験において、塩化セシウムは円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された。」とすべきです。公文書としては不備があると思うので、公文書として扱うのであれば「セシウム」を「塩化セシウム」に訂正する必要があると思います。

③「今回の実験でのセシウム濃度は、0.005 mg/L ~ 1 mg/L 程度。」「10桁程度はるかに高い濃度レベルでの実験条件である。」(報告書p.5)
たぶん、非常に高い濃度なので、高精度に測定できると自負されているのでしょう。笑ってはいけませんが、別の方も指摘しているように、極微量の世界では物質は通常の考えとは違う振る舞いをします。誰でも知っていることです。おそらく実験者もご存知のはず
です。
イメージとしてですが、ニュートン力学は物体が光速に近い動きをすると成り立ちません。アインシュタインの特殊相対性理論が必要になります。重力が異常に大きくなるとニュートン力学は成立せずアインシュタインの一般相対性理論が必要になります。物質が原子のレベルにまで小さくなるとやはりニュートン力学は成立せず、量子力学が必要になります。このような物理の世界の話は一般の人でも知っていることです。もちろん研究者が知らないはずはありません。
化学分析の世界でも一般の化学分析とは異なり物質量としては非常にわずかな量を扱う世界(放射能としては十分に計測可能)があり、一般に放射化学と呼ばれています。放射化学分析と一般化学分析は扱う物質の量が大きく異なるため、全く異なる分析手法が使われます。
したがって、この報告書の記述は、大量の塩化セシウムが存在する場合にのみ適応できる結果だということを暗に示唆しています。

④「焼却施設の排ガス中におけるセシウムは、ほとんどが塩化セシウムで存在しているといわれている。」(報告書p.5)
再び笑ってはいけないのですが、一体誰が「焼却施設の排ガス中におけるセシウムは、ほとんどが塩化セシウムで存在しているといわれている。」といっているのでしょうか。塩化カリウムの実験については論文にもなっていないシンポジウムの報告書を参考文献に挙げているのに、一番肝心な炉内のセシウムの化学形態に関する参考文献は記載されていません。研究者のあいまいな推測をもとに、塩化セシウムでの実験を行ったように思われます。
結論
以上のことから、今回大阪市が行った実験を私なりに解釈すると「国が示している排ガスの採取方法は、大量の塩化セシウムが850℃くらいで燃焼するとうまく機能します」ということだと思います。それ以上でもそれ以下でもありません。この実験からそれ以外の事実を引き出すことは困難です。

10/12 あまりにも酷い、ラボ実験と大阪市の対応

前回のブログで紹介したように、大阪市のラボ実験は結果ありきの詐欺実験でした。

実験の様子(USTREAM)と配布資料↓↓
http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000187721.html

実験後に、知人の元技術者にコメントをいただきました。
https://docs.google.com/file/d/0B_dm-jV6JQEtQXNlM2RQTlBFRE0/edit

ぜひ上の元技術者(工学修士)のコメントをご覧ください。
実験前までは、私たちは、実験の試薬に捕捉されやすい「塩化セシウム」のみを使用することに対して批判してきました。

しかし、その批判だけでは不十分であることが、上のコメントをご覧いただければ理解できると思います。
塩化セシウム以外の酸化セシウムや炭酸セシウムを使って実験をやり直しても、この試験装置の温度管理上は“安全”という結果になってしまいます。

皆さんも、抗議の際には気をつけてください。


<10/11のラボ実験の報道(MBS)>
11日は、その測定装置が正確に計測できるかどうか検証する実験が行われました。
橋下市長立ち会いのもと、塩化セシウムを気化させて水に溶けだした数値を測定しました。
その結果、国がガイドラインで定める測定方法として問題のない結果が得られ、大阪市はこの装置で、セシウムの濃度はほぼ正確に測定できると発表しました。
市では今後、別の物質などを使って実験する予定で、来月末にはがれきの試験焼却を行いたいとしています。

<ラボ実験後の橋下氏への追及インタビュー>とてもひどいです。↓
http://www.youtube.com/watch?v=1wSkuTHCjBU&feature=youtube_gdata

中継を見る限り、実験の現場では、金沢議員の的を得た批判により、今後もラボ実験は行われる話になっていました。上の報道の通りです。

しかし、橋下市長の実験後のインタビューでは、「もうやりません」と断言しています。

大阪市の担当課に電話して私が確認すると、担当の川本氏は、「報道は誤りで市長の言っていることが大阪市の方針です。ラボ実験はこれで終わりで、追試はやりません」と答えました。
ガンガン抗議しましたが、聞く耳を持たず、橋下市長と同じ対応でした。

その後に、金沢議員に連絡を差し上げ事情をお聞きすると、「必ず追試をやります。環境省にも連絡しているし、安心してください」との返答をいただけました。
祈る気持ちで電話を切りました。

今後も、金沢議員を応援しつつ、大阪市には説明責任を果たしてもらうことが必要だと思います。







10/11 インチキなラボ実験が行われる!(大阪市立環境科学研究所)

本日、大阪市立環境科学研究所にて、震災がれき焼却の安全性を確認するためのラボ実験が行われました。

その中継を見ましたが、予想以上にひどい内容でした。

京都大学大学院工学研究科の河野益近先生は、「とても驚いたことは、この実験が炉内での状況を再現していると信じる人がいることです。」とまでコメントされています。

仲間の元エンジニアの方のコメントを以下に紹介します。

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大阪市のラボ実験「実験放射性物質の測定方法に関する確認について」のビデオ(USTREAM)を見て気付いたこと

今回の実験については、塩化セシウムの融点が645℃なので、200℃まで冷却されれば固体化するので、ほとんど円筒ろ紙で捕捉されると予想していましたので、予想通りの結果といえます。

しかし、驚いたことがあります。それは環状電気炉内の試験容器(800℃)内に器に入れた塩化セシウム(試薬)を入れた後、試験容器内で器と塩化セシウム(試薬)の温度が800℃に達する時間を取らずに直ちに吸引を始めたことです。しかも、試験装置内に吸引される空気は800℃に管理された空気ではなく、実験室内の空気(25℃程度と思われる)です。
試験容器、器、塩化セシウムは物理的に接しているため、熱が伝わりやすいので、塩化セシウムの温度は、試験容器の温度800℃まで達しないとしても融点645℃を越える温度まで達して、塩化セシウムは気化しているものがあるのでしょうが、温度管理上問題があります。

また、気化した塩化セシウムは器から離れるので、吸引された実験室内の空気(15L/分=250mL/秒の流量です)によって冷却され、すぐに固体化すると考えられます。
ろ紙の部分に温度を200℃に保つためにヒータが取り付けられていますが、25℃程度の実験室内の空気が絶えず流入しているのですから、気化した塩化セシウムを200℃に保つ効果はありません。実験と呼ぶには、あまりにも温度管理ができていません。

今後、実際の焼却炉内では分解してセシウム単体を放出するようなセシウム化合物(例:炭酸セシウム)で同様な実験を行ったとしても、同じ試験装置であれば、セシウムは固体化して円筒ろ紙で捕捉される、あるいは円筒ろ紙を抜けるガス状、霧状のものがあっても固体化する温度近くまで冷却されているので、吸収びんで捕捉されるという結果になってしまうと考えられます。

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実験は、予想通りか、それ以上にひどい内容のもので残念でしたが、それでも嬉しかったことは、金沢議員が昨日私に約束されたように、実験内容に対して批判する発言を繰り返し、実験のやり直しを求めてくれたことです。

北山議員も実験に批判する発言をしてくれましたが、金沢議員が最も長く諦めずに批判を続け、これでラボ実験を終わらせようとしている環境科学研究所の職員や市の環境局の局長に対して粘り強く追及されていました。
私はその姿に感動したほどです。

その金沢議員の努力によって、今後もラボ実験が継続して行われることに、その場ではなりました。
ぜひ、IWJ大阪1chでご覧ください。

政治的な理由で維新の会に協力するにしても、市民の命を犠牲にまでして保身を優先する党では、公明党は決してないと私は感じました。

金沢議員も辻議員も、震災がれき受け入れの危険性を熟知しています。ですから、こんなインチキなラボ実験を認めて市民を被曝させることは絶対にないと信じていますし、明石議員も危険を明らかにすることで受け入れずに済むようにしていきたいと、私に話されたことがあります。

国の放射能拡散政策に反対する私たち市民は、公明党を信頼して応援していくことが必要だと思います。


しかし、大阪市にはガンガン抗議していきましよう。

ラボ実験の発表が3連休前の10/5で、実施が10/11でした。実験前の平日は9日と10日の2日間だけです。批判を避けるために意図的に連休前に発表したとしか考えられません。

そして、今日の実験の大阪市の録画を確認して、また怒りが湧きました。
実験の後の質疑の時間に、金沢議員や北山議員などから実験に批判する質問が行われたのですが、大阪市の録画には、橋下市長の質問の後の北山議員の質問の直前で録画が終わっています。
ですから、批判的な質問は一切録画にはありません。
私は先にIWJで確認していたので、大阪市が録画を終了している箇所をIWJの録画でも再確認しましたが、ほんとうにちょうど北山議員の質問の直前で終わっていることが確認でしました。

大阪市はここまで悪質かと、腹立たしく思います。
これらの行為にも、明日からガンガン抗議してください。


インチキなラボ実験を阻止できれば、試験焼却はできません。
市民の多くの声が必要です。ここでもう一頑張り、力を結集して行動しましょう。



10/10(3) 公明党・金沢議員と面談

明日、大阪市立環境科学研究所にて、震災がれき焼却の安全を確認するためのラボ実験が行われます。

11月に予定の試験焼却では、「JIS Z 8808」という規格で排ガス中の放射性物質の濃度を測定しますが、焼却に反対する市民や科学者などから「JIS Z 8808 はダスト(煤塵)を捕捉する規格であってガス状のもの(霧、気体)は測定できない」という批判が多いことから、それを確認するために今回のラボ実験が設定されました。

したがってこの実験で、「JIS Z 8808 でセシウムがほぼ100%捕捉された」という結果になることは、試験焼却の安全性・正当性が確立されたことを意味します。
ということは、逆に「捕捉されなかった」という結果になれば、大阪市は試験焼却をすることができなくなります。

ガレキを受け入れたい橋下市長や幹部は、このラボ実験で「捕捉できなかった」という結果を出すわけにはいきません。
そのことから、捕捉が可能な塩化セシウムのみを使用する、ごまかしのインチキ詐欺実験を計画してきました。

私の知人で元エンジニアの方(工学修士)がそれに気が付き意見書を作成し、それをもとに熊本先生、河野先生、青木先生らも、ラボ実験を批判する意見書を作成してくださいました。
国の研究所で衛生化学の研究をされていた方からも意見書をいただきました。

これらの内容について金沢議員にご説明するため、今日に面談をお願いした次第です。

金沢議員は、このラボ実験について、議員の中では最も責任と権限を持っていると思われます。

この実験は、公明党が議会提出した附帯決議に則って行われています。
附帯決議案に共産党も維新の会も賛成しましたが、実験方法についてまでは議会で問われていないので、実験方法が詐欺的な内容であったとしてそれに他会派が抗議しても、公明党が実験結果を了承すれば、他会派議員や市民の反対の声は無視されます。
そして、いくら橋下市長が実験結果を了承しても、附帯決議を提案した公明党が認めなければ、この公明党の判断を橋下は無視することはできないということでもあります。

附帯決議には法的な拘束力はありません。本来は市長が無視しようと思えば可能です。
そのことを共産党の北山議員は分かったうえで、前回の市議会で橋下市長に「附帯決議を守りますか?」と質疑され、橋下市長から「議会で決まったことだから守ります」という答弁を引き出したわけです。この意味は非常に大きいと思います。

環境対策特別委員で専門的な知識をお持ちである金沢議員(大阪工業大学工学部卒・共栄社化学㈱で27年研究に従事)が、このインチキなラボ実験の結果を認めないことが、この問題の重要なポイントです。
だからこそ、実験が行われる前に、どうしても金沢議員に会って話しを聞かせていただく必要があったわけです。

お忙しい中、夜の10時から大正区の事務所で会ってくださいました。

金沢議員は、私のブログの記事や私のブログからダウンロードした専門家らの意見書をすべてコピーして持っていました。しかも、赤線をたくさん引いて、チェックをされていました。

そのことから、私が説明せずとも、私たちの疑問や心配をよく理解されていました。そして、明日は必ず問題点を指摘すると約束してくださいました。
「明日のは、とりあえずプレテストだから、明日の実験で終わらせたりしない。塩化セシウムだけではなく、酸化セシウムや炭酸セシウムも実験するべきだし、実際に100ベクレルの焼却灰を使って実験すれば話は早い。そのようにさせる」とおっしゃっていました。

公明党のことを信じられない気持ちがある私は、維新の会と選挙協力を結び、補正予算に賛成したことで市民は公明党に裏切られたと思っていることを告げると、それに対しては強く否定し「みんな勘違いしている。私たち公明党はそんな党じゃない。命を守る党だ!政治的な判断で危険なもの安全といって市民の命を脅かすことは決してしない」という主旨の話をされました。

その時の金沢議員の顔は、真剣そのものでした。

私たち市民は、この金沢議員の発言を信じて応援すべきだと思います。

公明党の綱領には次のようにあります。

“「公明党」は、〈生命・生活・生存〉を最大に尊重する人間主義を貫き、人間・人類の幸福追求を目的とする、開かれた国民政党です。”

この理念に基づいた公明党の政治活動を、私たちが全力で応援することで、金沢議員をはじめすべての公明党の議員は、必ず私たちの期待に応えてくださるのだと思いました。


明日の実験に市民は参加できませんが中継がありますので、お時間があるかたは是非ともご覧ください。
IWJ大阪であるはずです。



10/10(2) ラボ実験の疑義を訴える記者会見

大阪市が明日に行うラボ実験は、はじめから答えの決まっているインチキ詐欺実験です。

そのことをメディアに周知させるため、急きょ記者会見を開きました。

私を含め5人の市民で大阪市役所内の記者クラブ室で行いましたが、いつも私たちにバクフィルターのことや放射性物質の測定方法などの専門的な情報をくださる電気メーカの元エンジニアの方(工学修士)が、わざわざ片道2時間もかけて駆けつけてくださいました。

この方が、ラボ実験の情報をつかみ、その中身を精査して問題点を書面にまとめてくださったお陰で、その後に熊本先生や河野先生や畑先生や青木先生などにもご意見をいただくことができ、こうして市民がインチキラボ実験に対して批判することができるようになりました。

本当に感謝です。ありがとうございます。

記者会見をしましたが、おそらくメディアは報道しないと思います。
しかし、明日に行われるラボ実験には記者も参加するので、その前に実験についての問題点を記者たちに知ってもらうことで、大阪市の説明を鵜呑みにすることは避けられるのではないかと期待しています。


◆記者への主な配布資料 (PDFファイル)
「排ガス中の放射性物質の測定方法に関する実験に関する問題点、疑問点」(改定3)
「大阪市の『放射性物質の測定方法に関する確認について』のコメント」
「大阪市の震災がれき焼却及び放射性物質の挙動に関する実験について」
「排ガス中の霧状放射性セシウムを捕捉する方法」(陳情書)


10/10 大阪市のラボ実験について (環境ジャーナリスト・青木 泰氏)

環境ジャーナリストの青木さんにも、大阪市が明日に行う予定のラボ実験についてご意見をいただきました。

以下に紹介します。 PDFファイルはこちら ⇒ <ダウンロード>


大阪市のラボ実験について
                 
                                      環境ジャーナリスト 青木 泰

大阪市は、試験焼却の前にラボ実験を行うという。
大阪市の実験の内容の説明を読んでも要領が得ないが、要するに次のようなことだった。

がれきの試験焼却では、
①最大の関心事は、煙突から排出される排ガス中に、放射性物質がどのくらい含まれているかである。
②次に、バグフィルターでどれだけ除去できるかの確認が求められる。

試験焼却に際し、①の場合、煙突の中に排ガスを採取する採取口を入れる。そこから流れ込む排ガスは、ろ紙(円形ろ紙と円筒ろ紙)を通過させ、排ガス中に含まれる放射性物質がそのろ紙に捕捉される。(円筒ろ紙を通過した場合は、蒸留水の中を通し、そこで放射性物質を捕捉するようにしている。)「図2、環境省の『放射能濃度等測定方法ガイドライン』で示された資料採取系」参照
今回の実験は、そのろ紙(&蒸留水)が、本当にセシウムを捕捉できるのかの予備実験である。

この件について大阪からは、「ラボ実験の問題点、疑問点」という見解が送られてきた。
これに対して、島田市の試験焼却の実験データから計算して、60~80%しか除去できていないと発表した野田宏氏から下記のような見解が送られてきた。以下に紹介し、その後私の見解を示す。

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大阪市の実験概要と懸念点のまとめについてざっと目を通しました。
まず、懸念点のまとめについては良くまとめられていると思います。

今回の実験ではバグフィルターでセシウムが除去できるか否か?ではなく、その後の円筒ろ紙での捕集がキチンと出来ているか否か?に焦点を当てています。
7.26の院内学習会の席でも少し説明しましたが、僕も「円筒ろ紙」による捕集には懸念を抱いています。
端的には、円筒ろ紙の捕集効率が低いと予想され、その結果、除去率が高く出ているのではないか?と言う点についてです。

このような懸念について大阪市が「実験」を行うようですが、僕もなぜ塩化セシウムなのか?と言う事と、なぜCs133なのか?と言う点に疑問を感じます。
この点について、青木先生に依頼された方達は同じ疑念を抱き、キチンとまとめられているのでまったく問題ないと思います。

あえて付け加えるとすれば、以下の点になるかと思います。
①国環研はセシウムの存在形態として塩化セシウム以外にも酸化セシウム、水酸化セシウム等の存在を示唆している。
⇒これらの実験を行わずに捕集効率を議論することはおかしい。
(依頼者さんの元記事に、国環研の事実を付け加えただけ)

②焼却炉での実際のセシウムの粒径、存在状態(ガスor粒子)が分かっており、その状態を再現できなければこの実験の意味はない。
⇒本実験はバグフィルターを抜けてきたセシウムを円筒ろ紙でキャッチ出来ているか否かの再現実験なので、バグフィルターを抜けてきたセシウムの粒径を再現出来なければ意味はない。
予想としては、本実験では実際の系よりも相当大きな粒子径となってフィルターに捕集されると予想される。
本来知りたいのはバグをすり抜けてきた超微小粒子を円筒ろ紙で捕集出来るか否か?なので、粒径を再現できない本実験はやる意味がない。
しかし、素人のメディア記者はその点を理解できず、「捕集出来ました!」と言う結果にだまされるパターンです。

③今回の実験では「水」の影響が考慮されていません。
⇒実際の焼却炉では排ガスは多量の水を含みます。
資料が手元にないので確認できませんが、環境省のデータで一回だけ円筒ろ紙の前か直後で凝集水の測定を行っています。
この時は、測定限界が高くNDでしたが、キチンと測ればここが一番怪しいと思っています。
何が言いたいかと言うと、サンプリングした排ガスはサンプリング冶具を通じて円筒ろ紙に入ります。が、このサンプリング冶具は数百度に温められている事はなく、排ガス中の水は冶具の中で凝固し、水となります。
この凝固が円筒ろ紙の前か直後で生じていると記憶しています。
よって、実際の系においては円筒ろ紙の前後で水が凝集し、そこにセシウムが溶解してしまう事は十分考えられます。
一方、今回の実験ではそのような「水」の存在は考慮されておらず、この点についても相手方に「有利」な結果となる事が予想されます。 

④環境省や国環研はバグフィルターのセシウムの捕集効率がほぼ100%と自信を持っているが、東京都では焼却炉からアスベストが検出された。アスベストの検査は顕微鏡で本数を数えているレベルであり、大きさとしては数μm以上である。
⇒アスベストがバグフィルターから抜けているのに、それよりもずっと小さいセシウムがバグで除去できる合理的説明はなされていない。
この点は本実験と関係ないが、キチンと説明を求めるべき点である。

とりあえず、第一印象としては以上の4点だと思います。
雑多なメールとなり申し訳ありませんが、ご確認ください。

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野田氏の話と大阪からの見解を私なりに含めまとめると、

①今回の実験は、沸点と融点が高い塩化セシウムについてのみ実験しているが、その他のセシウム化合物についての実験がなされていない。他の場合、煙突の中の200度前後の温度では、固形状にならず捕捉が難しいのでは?
②100Bq/kg以下のがれきを運んでくるといっているが、この実験においても、同様のがれきを使い、ゲルマニウム半導体検出器でどのくらい捕捉できているかを測ればよいのでは?
③捕捉の問題に加え、補足したものを検出する検出器についてどのような検出器を使うのかー質量分析器等の核種ごとの量が精密に測れるものが使われているのか?その点も問題。


10/9(2) 大阪市への要請状 (明治学院大学教授・熊本一規先生)

大阪市が行うラボ実験(10/11)について、明治学院大学教授で工学博士の熊本一規先生からご意見をいただきました。

私たちの依頼に対して、お忙しい中であるにもかかわらず、快く引き受けてくださいました。
熊本先生には本当に感謝です。

以下の紹介します。  PDFファイルはこちら⇒ <ダウンロード>

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<大阪市への要請状>
 
           大阪市の震災がれき焼却及び放射性物質の挙動に関する実験について
                            
                                              明治学院大学 熊本一規
 
 10月11日に大阪市立環境科学研究所において、排ガス中の放射性物質の挙動に関する実験が行なわれると伺っています。
 その測定方法について、大阪市「放射性物質の測定方法に関する確認について」には次のように述べられています。

1.概要
ごみ焼却工場から排出される排ガス中の放射性物質濃度の測定については、環境省から『放射能濃度等測定方法ガイドライン』等が示されています。
このガイドライン等による排ガス採取のサンプリング方法において、特にガス状のセシウムの挙動がどのようになっているのか、実際の測定方法と同様の実験装置を用いて確認を行います。
2.確認方法
試薬の塩化セシウムを、環状電気炉を用いて加熱し塩化セシウムを気化させて、ガイドライン等に示された排ガス採取装置に吸引させます。排ガス採取装置には、蒸留水を入れた吸収びんを3本つないで、それぞれの吸収びんの捕集割合を調べます。

 しかし、何故、試薬に塩化セシウムのみが用いられるのでしょうか。
 放射性セシウムは反応性に富む元素であるため、塩化セシウムのほか、酸化セシウム、水酸化セシウム、炭酸セシウムなどの形でも存在します。
 焼却炉を出た排ガスは200℃まで冷却された後バグフィルターでダストが取り除かれますが、塩化セシウムは、融点645℃、沸点1295℃なので、200℃まで冷却されれば、確実に固体になります。そのため、バグフィルターや環境省の放射能濃度等測定方法ガイドラインで示された試料採取系(円筒ろ紙+ガス吸収びん)で捕捉することは容易です。
 他方、酸化セシウム、水酸化セシウム、炭酸セシウムなどは、焼却炉の中で分解してセシウム単体を放出しますが、セシウムは、融点28℃、沸点671℃ですから、200℃では液体状及び気体状で存在するため、塩化セシウムほど容易に捕捉することはできません。
 そのうえ、実際の焼却炉では、他の様々なごみと混焼され、複雑な化学反応が生じます。
 したがって、試薬に塩化セシウムのみを用いることは、放射性セシウムがバグフィルターや試料採取系(円筒ろ紙+ガス吸収びん)で捕捉し得るという結論を導くための意図的な行為という疑問を拭いきれません。
 また、ガス状水銀の吸収には、硫酸酸性過マンガン酸カリウム溶液を用いるのに、セシウムの場合には、何故蒸留水を用いるとされているのでしょうか。一般に、金属の溶解度はPHによって左右されますが、蒸留水(PH7)を用いることで、意図的に値が低く出るようにしているとの疑問も拭いきれません。
 さらに、仮に、バグフィルターで放射性セシウムを捕捉できたとしても、捕捉された放射性セシウムあるいはバグフィルター自体はどこでどう処理されるのでしょうか。
 バグフィルターは、往々にして、焼却炉の中に入れられて燃やされると聞いています。そうであれば、放射性セシウムが焼却炉の中に蓄積され、濃縮されるだけです。
 焼却炉の中に入れられるのでなければ、産廃として最終処分場に運ばれます。放射性セシウムは、最終処分場では土壌中及び汚水中に含まれ、汚水は汚水処理施設で処理されることになりますが、汚水中の放射性セシウムが汚水処理によってなくなることはありません。それは汚水処理施設から抜き出される汚泥の中に含まれ、再び産廃となって、焼却されるか処分場に埋められるだけです。
 要するに、大阪市に搬入された震災がれき中の放射性セシウムは、大気に放出されるか、北港処分場に埋められるかのいずれかでしかなく、いずれにしても、その後、放射性セシウムは、長期的に大気・水・土壌の間を自由に行き来することになるのです。
 処理の原則は集中・濃縮であり、その原則に基づけば、放射能を含む物質は、より高濃度のほうへと集中すべきです。震災がれきを広域的に拡散させる環境省の方針、及びそれに応えた大阪市における震災がれき焼却は、処理の原則に反する愚策というほかありません。

 大阪市の震災がれき焼却及び排ガス中の放射性物質の挙動に関する実験に疑問を呈するとともに、震災がれき焼却の方針を一刻も早く撤回されることを要求いたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆熊本一規先生の著書

がれき処理・除染はこれでよいのかがれき処理・除染はこれでよいのか
(2012/06/23)
熊本一規、辻 芳徳 他

商品詳細を見る

10/9 「大阪市のラボ実験について」 京都大学大学院 河野益近先生

大阪のラボ事件について、京都大学大学院工学研究科・河野益近先生からご意見をいただきましたので紹介します。

「大阪市の『放射性物質の測定方法に関する確認について』のコメント」 ⇒ <PDFファイル>                                                 

                                                   2012/10/8
                                       京都大学大学院工学研究科
                                                 河野 益近

① 実験に使用されるセシウム化合物が塩化セシウムだけであること。
「実験」と言うのであれば、他のセシウム化合物についても調査すべきです。それぞれの化合物のガス化の割合に加えて、実際の焼却炉内でのセシウム化合物の存在割合を調べ、当該焼却炉内でガス化される放射性セシウムを推定できるようにするのが「実験」の基本です。実際の炉内での放射性セシウムの化学形態が不明な状況で行われる「実験」に説得力はないと思います。

② 実験の温度が850℃であること
大阪市の舞洲工場での焼却温度は約900℃となっていますが、焼却炉の種類が分らないので炉内での温度変化の範囲はわかりません。しかしこの焼却温度の範囲(島田市の溶融炉の場合300~1800℃)は重要であり、「実験」であればこの温度範囲の異なる温度で何点か行う必要があります。少なくとも最大温度でガス化の割合を調べる必要があります。

参考
大阪市の試験方法
「放射性物質の測定方法に関する確認について」
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/cmsfiles/contents/0000186/186072/kakuninnaiyou.pdf

大阪市環境局舞洲工場
http://osaka19.com/asobiba/study/kannkyoukyokumaisimakoujou.html
「約900℃で燃やされ」と書いてあるのですが、炉の種類はわかりません。溶融炉であれば300℃~1800℃(島田市の場合)の範囲になります。

溶融炉のしくみ(島田市の場合)
http://www.city.shimada.shizuoka.jp/mpsdata/web/4824/pf04.pdf
溶融炉であれば温度が1800℃くらいまで上ることがあり、どのような化学形態のCsであっても分解してCs単体になる可能性があります。すなわち、塩化セシウム(沸点1300℃程度)であっても分解してCs単体になります。

「放射性物質の挙動からみた適正な廃棄物処理処分」(技術資料 第二版)平成24年3月26日
(独)国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター
http://www.nies.go.jp/shinsai/techrepo_r2_120326s.pdf
「セシウム(Cs)は原子番号 55 のアルカリ金属であり、沸点は約 650℃、塩化セシウムの形態となった場合は約 1300℃です。その点から考えれば、800~850℃、あるいはそれ以上の炉内で放射性 Cs の一部は揮発あるいは液化して排ガスに移行し、残りは主灰中に残留すると考えられます(図 6.2 参照)。排ガス中に移行した放射性 Cs は、排ガスの冷却過程で凝結し、約 200℃以下に制御されているバグフィルター付近では、主に塩化セシウム(CsCl)の形態でばいじんに吸着していると考えられます。」(p.55)と書かれています。
 焼却炉内のガスでCsの化学形態が調べられているわけではなく、飛灰に多くのCsが存在していることから塩化セシウムであろうと推定しているだけです。この推定をもとに話が組み立てられています。一度ガス化した活性なCsが再び飛灰に吸着することもあるはずですから、非灰に含まれるCsが多いことを理由にしてCsの化学形態が塩化セシウムであると断定するには無理があります。ガス化したCsが飛灰に吸着することがあるとすれば、炉内の温度条件等が吸着に関係してくるものと思われます。


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「排ガス中の霧状放射性セシウムを捕捉する方法」を大阪市会に陳情(9/5)しました。(既出の専門家の方に頂いたコメントを使用)

参考になると思いますので紹介します。 ⇒ <PDFファイル>


10/8 試験焼却前のラボ実験に関する問題点について

10/6 のブログ「インチキなラボ実験」で報告したことは、非常に重要なことだと思います。

専門家の方に、より分かりやすい説明文を作成していただきましたので以下に紹介します。
ぜひとも熟読のうえ、行政や議員の抗議活動に使用してください。

PDFファイル ⇒ 『排ガス中の放射性物質の測定方法に関する実験に関する問題点、疑問点』(改定3)

※京都大学大学院工学研究科・河野益近先生からもご意見をいただきました。
PDFファイル ⇒ 「大阪市の『放射性物質の測定方法に関する確認について』のコメント」

※明治学院大学教授・熊本一規先生からも「大阪市への要請状」を作成していただきました。
PDFファイル ⇒ 『大阪市の震災がれき焼却及び放射性物質の挙動に関する実験について』

ラボ実験が行われる10/11までに、大阪市と市会議員に猛抗議する必要があります。

特に「安全性が確認できるまでは、試験焼却及び本格受け入れは行わないこと」という附帯決議案を議会提出した公明党には、この詐欺実験を中止させる責任があります。
公明党がもしそれをしなければ、市民の安全を守るために附帯決議案を出したという姿勢は、大阪市と同じく詐欺だったことになります。

こんなインチキなラボ実験で、「安全性が確認された」と大阪市に絶対に言わせるわけにはいきません。

試験焼却をさせないためには、ここで大阪市のデタラメを打ち崩す必要がどうしてもあります。

皆さまのご協力をお願いいたします。


【参考資料】

大阪市の発表 ⇒ http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kankyo/0000186072.html
『放射性物質の測定方法に関する確認について』 ⇒ pdfファイル
『放射能濃度等測定方法ガイドライン』 ⇒ pdfファイル
『環境省告示第101号』 ⇒ pdfファイル





10/6 インチキなラボ実験

大阪市の試験焼却前に行われるラボ実験の詳細が10月5日に発表になりました。

10月11日の9時から、大阪市立環境科学研究所で行われます。

大阪市の発表によれば、排ガス中の放射性物質濃度の測定が行われ、特にガス状のセシウムの挙動がどのようになっているのか、実際の測定方法と同様の実験装置を用いて確認を行うことになっているようです。

その測定方法は、環境省『放射能濃度等測定方法ガイドライン』準拠の方法が採用されることになっています。

http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kankyo/0000186072.html

『放射性物質の測定方法に関する確認について』 ⇒ pdfファイル
『放射能濃度等測定方法ガイドライン』 ⇒ pdfファイル
『環境省告示第101号』 ⇒ pdfファイル

しかし、この環境省『放射能濃度等測定方法ガイドライン』準拠の方法では、排ガス中に放射性物質は漏れていなかったという結果になることは、専門家が見れば明らかです。

こんなインチキな実験で、「焼却の安全性が証明された」と大阪市に絶対に言わせてはなりません。

みなさん、10月11までに、大阪市や市議会議員に猛抗議をお願いします。

以上のことを教えて下さった、専門家のメールを以下に転載します。

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実験は塩化セシウム(試薬)を加熱して気化させ、環境省『放射能濃度等測定方法ガイドライン』準拠の方法でガスを測定してみるというものです。

セシウムの化合物は、炭酸セシウム、水酸化セシウムなど他にもいくつも存在する可能性があるのに焼却炉や溶融炉の高温中(850℃~1800℃)でも分解しない塩化セシウムをなぜ使用するのでしょうか?

塩化セシウムの特性はWikipediaの下記サイトに示されています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%A9%E5%8C%96%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E
3%83%A0


融点は645℃、沸点は1295℃です。

大阪市の資料「放射性物質の測定方法に関する確認について」には「・・・塩化セシウムを気化させて・・・」と記載されているので、沸点1295℃以上に塩化セシウムを過熱し、「図 確認装置の模式図」を見ると、円筒ろ紙(200℃)となっていますので、図には記載されていませんが、冷却装置で、塩化セシウムを200℃まで冷却するものと考えられます。

塩化セシウムは、沸点1295℃以上に過熱されても分解して、セシウム単体を放出することはないので、200℃まで冷却されれば、融点645℃よりも温度が低いので確実に固体になってしまいます。
どのくらい目の細かいろ紙を使用するのか記載されていませんが、ろ紙でほとんど捕捉される結果になります。

この実験では、ろ紙を通りぬけるものがあっても、塩化セシウムは固体になっていますので、「吸収びん」で捕捉される結果になります。

このような実験を行うのであれば、炭酸セシウム、水酸化セシウム、酸化セシウムなどを含めて実験を行うべきです。答えの決まっているインチキ実験は行うべきではありません。

(ご参考)
実験には放射性セシウム134や137を使用するとは思えません。放射性物質ではないセシウム133を使用するのではないでしょうか?
その場合、放射線をださないので、実際の焼却施設で放射性物質を含む廃棄物を焼却する場合に用いられるゲルマニウム半導体検出器による検出ができないので、別の検出方法が使用されると思われます。

○1グラムのセシウム137は、3.215TBq(=3.215兆ベクレル)であることが、下記のWikipediaのサイトに記載されています。
ちなみに、セシウム137の半減期30.1年から私が数学的に計算してみると、2.8兆ベクレルとなりましたが、おおそよそ一致していると言って良いと思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0137

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【専門家の方のプロフィール】
九州大学工学部電気工学科卒業
九州大学大学院エネルギー変換工学専攻修士課程修了、工学修士
関西にて30年間電機メーカの技術者として勤務



こんな実験、絶対に認めるわけにはいきません。

猛抗議しましょう!!

10/3 震災がれきの広域処理を考える学習会in大阪

「緑の大阪」サイトより
http://www016.upp.so-net.ne.jp/midorioosaka/index.html

10月3日水曜14時~16時 「放射能から子どもを守るママの会.大阪」主催で
「震災がれきの広域処理を考える学習会」が開かれました。

講師は下地真樹准教授(阪南大学)です。
http://www.ustream.tv/channel/midorinoosaka



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10/2(2) 大阪市役所前デモ

毎週火曜日恒例の大阪市役所前デモの様子を紹介します。

下地さんのスピーチ (00:44:40 ~ 00:52:17)



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10/2 震災がれきの広域処理を考える学習会in大阪

「震災がれきの広域処理を考える学習会in大阪」の動画を紹介します。

講師は阪南大学の下地真樹先生です。

午前の部


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午後の部(1)


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午後の部(2)


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子どもたちを放射能から守る 八尾の会

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