子どもたちを放射能から守る・八尾の会

日本のすべての子どもたちを守るため、政府の放射能拡散政策を跳ね返そう!!

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10/16 ラボ実験後の専門家のコメント

調査報道ジャーナリストの山本節子さんのブログにラボ実験についての記事がありました。
ご本人に許可をいただきましたので、以下に転載します。

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山本節子氏ブログ 「WONDERFUL WORLD」
http://wonderful-ww.jugem.jp/

大阪市の排ガス実験でセシウムの一部が行方不明(10/13)

大阪市は10月11日、がれき試験焼却に先立って、排ガス中の放射性セシウムの測定試験を行ないました。これは市議会の要求(予算通過に伴う付帯決議)の一つに答えたものですが、やったことは「環境省のガイドライン通りにやったら、ちゃんと測定できたよ」というアピールのみ。

[2012年10月11日] 東日本大震災により生じた廃棄物の広域処理に関わり放射性物質の測定方法に関する実験を行いました
東日本大震災により生じた廃棄物の広域処理に関わり、ごみ焼却工場から排出される排ガス中の放射性物質濃度の測定については、環境省から『放射能濃度等測定方法ガイドライン』等が示されています。大阪市は、このガイドライン等による排ガス採取のサンプリング方法において、特にガス状のセシウムの挙動がどのようになっているのか、実際の測定方法と同様の実験装置を用いて確認を行いました。
1.開催日時・場所:平成24年10月11日(木)大阪市立環境科学研究所2.内容
実験の様子をUSTREAMでライブ配信しました(外部サイトにリンクします)
配布資料 (pdf, 696.44KB)
http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000187721.html

上の配布資料を見た上での私の疑問ですが:
1 塩化セシウム試薬について記してない(市販品ならメーカー、塩素とセシウムの配合割合、使用した量等)→→ここをはっきりさせず、「全部取れた・・・」なんて言うな。
2 実験手順が書いてない→→例えば、セシウムを加熱する「ガス化装置」で、いきなり800℃になったかのような表現。目的温度にいたるまでの時間と沸点の関係を書いておかないと。
3 実験番号1-4で異なった濃度を設定した理由は何か?
4 揮散セシウムとは何か?
5 それとろ紙で捕集したセシウムとの差は何なのか?

などなど。具体的に言うと、実験番号1の結果では揮散セシウム量209.2mgに対し、円筒ろ紙捕集セシウム量(固体、「粒子状」)は198.7mgだから、その差10.5mgはどこに行ったの?という話です。気体のセシウム量(吸収びん捕集分、気体状)はNDだから(0.01mg以下)、それを勘案しても、一部が環境中に逃げ出したのは明らか。

環境研はその後、濃度を変えて実験していますが、実験2で行方不明になったセシウムは1より多くなったため、実験3以後は濃度をうんと低くしていますが、それでも一部は行方不明。実際の焼却炉では、その量はもっともっと増えるでしょう。したがって、まとめの「国ガイドランで示された排ガス採取装置での捕集実験において、セシウムは円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された」には、「同装置では気体状のセシウムは捕捉できなかった」とのただし書きが必要です。さあどうする? これでは試験焼却なんて危なくてできないよ。2012.10.13

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畑明郎先生(日本環境学会顧問・元大阪市立大学大学院教授)からも、以下のコメントいただきました。

■大阪市の「放射性物質の測定方法に関する確認について」の報告に対する感想

1.「焼却施設の排ガス中セシウムは、ほとんどが塩化セシウムで存在していると言われている」とするが、その根拠となるデータや論文が示されていない。

2. 実験の配布資料の表1のデータを見ると、揮散したセシウム量より円筒ろ紙捕集セシウム量は、5~10%減少しており、ガス状セシウムが揮散した可能性がある。

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河野益近先生(京都大学大学院工学研究科)からもコメントをいただきました。

とても驚いたことは、この実験が炉内での状況を再現していると信じる人がいることです。
実験をするには目的があるはずです。その目的が震災がれきを焼却炉で燃やした際に含まれる放射性物質が環境に漏れ出さないかを調べることであれば、震災がれきと焼却炉を再現できるような実験方法を考える必要があります。瓦礫焼却の手続き上、実験をやりましたという事実だけがその目的であればどんな実験でも良いのでしょうが・・・。

疑問点
①震災がれきに含まれるセシウム化合物が塩化セシウムであるとした理由がよくわかりません。実測されているのであれば問題はないのですが、実測されたかどうか私の手元には資料がありません。震災がれきに含まれるセシウム化合物の大部分が塩化セシウムでなければ、実験結果を震災がれきの焼却に適応することはできません。

②試験装置内の温度分布が炉内の温度分布を再現しているのか(どのように温度を測定しているのか、何箇所温度を測定しているのか、連続して温度変化をチェックしているのか・・・・)。

コメント後に感想をまとめてくださいました。⇓
http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1015kouno.pdf

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10/15 京都大学大学院工学研究科・河野益近先生・実験後のコメント

京都大学大学院工学研究科・河野益近先生に、ラボ実験について、実験前に続いて今日は実験後のコメントをいただきましたので紹介します。


大阪市の「放射性物質の測定方法に関する確認について」の報告に対する感想⇒<PDFファイル>
                                             2012/10/15
                                       京都大学大学院工学研究科
                                              河野 益近
大阪市の「放射性物質の測定方法に関する確認について」(平成24年10月11日)と題する報告に対して、私的ではありますが感想を述べさせていただきます。震災がれきに含まれる放射性セシウムの化学形態が確認されていない状況下での実験であるので、実験そのものは震災がれき焼却に適応できないことは既にコメントで述べている通りです。

①この文書が大阪市の公文書であるのかどうかよくわかりません。
公文書であれば、文書作成者(責任者)の所属(氏名)が記載されているはずですが、それがありません。文書のタイトル「放射性物質の測定方法に関する確認について」と日付(平成24年10月11日)があるのみです。文書の内容に関する責任の所在が明確ではありません。
以下に述べるように、目的とまとめの整合性が取れていないので、文書としては間違った記述をしています。公文書として扱うならば訂正する必要があると思います。

②報告書の目的とまとめの整合性がとれていません。
報告書で実験の目的が「国によって示された排ガスの採取方法において、セシウムが捕集できずに抜け出ていないかを確認するため、塩化セシウムを使っての捕集実験を行う。」となっていますが、まとめで「国ガイドラインで示された排ガス採取装置での捕集実験において、セシウムは円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された。」となっています。
疑問点は塩化セシウムを使用して実験であるのに一般的なセシウム元素が「円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された。」となっていることです。もしこの実験をもとにまとめをするのであれば「国ガイドラインで示された排ガス採取装置での捕集実験において、塩化セシウムは円筒ろ紙で全て粒子状として捕捉された。」とすべきです。公文書としては不備があると思うので、公文書として扱うのであれば「セシウム」を「塩化セシウム」に訂正する必要があると思います。

③「今回の実験でのセシウム濃度は、0.005 mg/L ~ 1 mg/L 程度。」「10桁程度はるかに高い濃度レベルでの実験条件である。」(報告書p.5)
たぶん、非常に高い濃度なので、高精度に測定できると自負されているのでしょう。笑ってはいけませんが、別の方も指摘しているように、極微量の世界では物質は通常の考えとは違う振る舞いをします。誰でも知っていることです。おそらく実験者もご存知のはず
です。
イメージとしてですが、ニュートン力学は物体が光速に近い動きをすると成り立ちません。アインシュタインの特殊相対性理論が必要になります。重力が異常に大きくなるとニュートン力学は成立せずアインシュタインの一般相対性理論が必要になります。物質が原子のレベルにまで小さくなるとやはりニュートン力学は成立せず、量子力学が必要になります。このような物理の世界の話は一般の人でも知っていることです。もちろん研究者が知らないはずはありません。
化学分析の世界でも一般の化学分析とは異なり物質量としては非常にわずかな量を扱う世界(放射能としては十分に計測可能)があり、一般に放射化学と呼ばれています。放射化学分析と一般化学分析は扱う物質の量が大きく異なるため、全く異なる分析手法が使われます。
したがって、この報告書の記述は、大量の塩化セシウムが存在する場合にのみ適応できる結果だということを暗に示唆しています。

④「焼却施設の排ガス中におけるセシウムは、ほとんどが塩化セシウムで存在しているといわれている。」(報告書p.5)
再び笑ってはいけないのですが、一体誰が「焼却施設の排ガス中におけるセシウムは、ほとんどが塩化セシウムで存在しているといわれている。」といっているのでしょうか。塩化カリウムの実験については論文にもなっていないシンポジウムの報告書を参考文献に挙げているのに、一番肝心な炉内のセシウムの化学形態に関する参考文献は記載されていません。研究者のあいまいな推測をもとに、塩化セシウムでの実験を行ったように思われます。
結論
以上のことから、今回大阪市が行った実験を私なりに解釈すると「国が示している排ガスの採取方法は、大量の塩化セシウムが850℃くらいで燃焼するとうまく機能します」ということだと思います。それ以上でもそれ以下でもありません。この実験からそれ以外の事実を引き出すことは困難です。

子どもたちを放射能から守る 八尾の会

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